「ボッチャ」を通し座学研修の学びを浸透させ、自主性とコミュニケーション力を伸ばす
この度、LINK FORESTをご利用いただいたのは、一都三県でスーパーマーケットチェーンを展開しているサミット株式会社様です。
事業ビジョンに「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」を掲げ、お客様、お取引先様、社員のすべてが幸せを感じている状態を実現すべく、一人ひとりの自主性を重んじた社員教育を行っているそうです。
サミット様では、新卒・中途入社の社員向けに5日間の日帰り研修を実施しています。自主性・コミュニケーション力の向上を目的に、4日間の座学研修に加え、最終日に学びの総括として軽スポーツの「ボッチャ」を採り入れているとのことです。
今回は、研修の最終日にLINK FORESTの大ホール「フォレストホール」を終日利用いただいた事例を、ボッチャにフォーカスしながらご紹介します。
【ボッチャとは】
障がいをもつ方向けに考案され、パラリンピックの正式種目にもなっているスポーツです。2チーム対抗で、赤や青のボールを白いジャックボール(目標球)に向けて投げ、その距離の近さで得点を競う球技です。メンバーが交替で投球し、相手チームに影響を与えつつ、いかに点数につなげるかを戦略的に競います。
【関係者インタビュー】
時代に合わせた「やり方」が研修効果を上げる鍵
Qサミット様の研修の背景にある考え方について、お聞かせください。
研修の一番の目的は、「自ら考え、行動できるようにする」ことと「チームで協力できる」社員を育成することです。以前は自ら考えさせることよりも、会社や社会人としてのルールのインプットが中心でした。
価値観や選択肢が多様化する時代において、今の若い世代は自らのアイデンティティを大切にし、自分を変えずに組織になじんでいくことを重要視しています。そのため、単に必要なルール・知識のインプットをしただけでは、考え方や行動は浸透しません。研修の効果を上げるには、彼らのマインドに合わせた「やり方」が必要だと考えました。
必要なのは、ルールの目的や理由を理解してもらい、達成に向けて何をすべきか、チームのメンバーといかに協力すべきかを考えさせる、一歩踏み込んだアウトプット研修だと考えます。こういった背景から、自ら気づかせるやり方に変え、その一環としてボッチャを研修メニューとして採用しました。
ボッチャを通して加速する自主性の発揮が、配属先での仕事に活きている
Qボッチャを研修メニューとして選んだポイントは何ですか。
ボッチャは、体力やスキルを問わず全員が参加しやすく、ルールがシンプルなことが研修に適していると思いました。また、ただ投げるだけでは勝てず、時に相手チームの邪魔をしたり、次に投球する仲間が投げやすくなる位置に投げたりといった、戦略とチームワークが重要となります。そのため、プレイを通して自主的に考える力やコミュケーション力を伸ばす効果に期待し、トライアル的に取り入れました。
Qボッチャ研修の効果についてお聞かせください。
研修ではルール説明だけにとどめ、コツは教えません。自分たちで自主的に考えて「勝利」という目標を達成してもらうスタイルを採用しました。それぞれが試行錯誤する中で、工夫し積極的に発言する場面が増え、自分のアイディアで動くという経験を積んでいました。また、作戦を練るうちに「チームで協力し合って目標を達成しよう」という雰囲気ができあがっていくのも感じました。
たとえば、休憩時間中に何度も投げ方を変えて練習し、つかんだコツをメンバーに伝授したり、最初は遠慮がちに自分の投球をするだけだったのが、次の一投に向けてアドバイスし合い、結果を喜び合ったりと、プレイを通して明らかに行動が変わっていきます。ボッチャ研修の効果は期待以上でした。
とはいえ、単にボッチャだけをやれば効果が出るわけではありません。座学で知識やルール、チームワークの大切さといった基本的な考えをしっかり習得し、最終日にその集大成として、ボッチャで「アウトプット」を行うからこそ、大きな効果が得られるのだと思います。
ボッチャで勝つための工夫は、業務改善に通じるところがあると言えるかもしれません。必要な知識・ルールを覚え、「お客様に喜んでもらう」「売上を伸ばす」といった目的達成のために、仕事のやり方を工夫し、周りと協力することの重要性を、ボッチャを通して体感できたのではないでしょうか。
これまでは配属先の店舗から新入社員に対し「消極的」「指示通りできない」といった指摘がありました。しかし、最近では「自ら気づき店舗をより良くしようとしている」「他の社員と積極的にコミュニケーションを取るようになった」「接客態度が向上した」といった声をよく耳にするようになりました。一人ひとりが自主的に仕事に取り組むようになり、店舗全体の雰囲気にも良い影響がでているようです。
また、退職率が下がっているのも、うれしい効果です。
ボッチャを通して座学での学びを再体験できた。選べる食事・施設のきれいさも大満足!
Q受講された社員の方におうかがいします。研修を体験してどんなことを感じましたか。
初めの4日間の座学研修ではじわじわ仲良くなりましたが、ボッチャでぐんと関係が深まったと思います。研修が終わって1か月後に再会しても、コミュニケーションがスムーズにとれて、ボッチャの効果を感じました。
QLINK FORESTで研修を受けてみて、どのように感じましたか。
立地、設備、雰囲気とも、研修施設として使いやすく満足している
QLINK FORESTをご利用いただいたポイントは何ですか。
ボッチャの研修を行うにあたり、会場は都内近郊からアクセスのよい場所で、感染症対策がしっかりされていること、床にテープを貼ってコートをつくりスペースに余裕をもってプレイができることを求めていました。
QLINK FORESTをご利用になった感想は、いかがでしたか。
LINK FORESTは、3路線(京王線・小田急線・多摩モノレール)が使えるため、社員が集まりやすかったです。フォレストホールは、最大1,500人収容できるとあって広々として天井が高く、壮大な雰囲気に圧倒されますね。規律や接客時挨拶を発した時の声が大きく響き、新入社員からも感動の声が上がりました。
設備面の利点は、マイクやプロジェクターといった研修に必要な機材が、会場の設備としてまとめて提供されることです。個別に手配する手間がなく使いかたもシンプルだったので、研修がやりやすかったです。
また、研修会場内にレストランがあるため、休憩中もメンバーが一緒に過ごすことができ、コミュニケーションを深めるきっかけになっていたようです。食事を複数のセットメニューから選べ、アレルギー対応の相談ができるのもよいと思います。研修担当が、アレルギーやメニューの種類に配慮しながら人数分の弁当を別途手配するのは、意外と手間がかかるものです。味もおいしくて、社員たちからも好評でした。何と言っても施設内がきれいで、接客も毎回丁寧で、快適に利用することができました。
目的を達成できる研修メニューで、人材育成に適した環境を活用しながら、効果を高めていきたい
Q最後に、今後の研修の展望とLINK FORESTへの期待について、お聞かせください。
当社の研修目的とボッチャの競技性には親和性があると感じています。その親和性を掘り下げ、研修効果を高めるべく、チームの意見交換が活性化するようなルールと進行、競技をしただけで終わりにしないしくみについて、今後さらに工夫を重ねていきます。また、この他にも体を動かして実践するメニューを模索しており、効果的なメニューがあれば採り入れていくつもりです。
今回はLINK FORESTで座学研修は実施しませんでしたが、研修室には、班ごとに使えるコンパクトなホワイトボードや、サイズ違いのデスクなどが揃っており、用途に応じて活用しやすそうだと感じました。
ゆとりのある館内は開放感があって快適です。また、幅広い用途に対応できる会場や設備が揃っていて、大きなホールを併設しているのも魅力です。都内近郊で宿泊研修ができる施設は稀少ですし、複数路線の電車でアクセスできるのも研修には便利だと思います。人材育成の場として、今後もぜひ利用したいと思っています。